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遮光でハウス気温が下がるか?

  • 2023年7月30日
  • 読了時間: 2分

 ハウスの気温が外気温より高くなる原因はハウスに入る太陽のエネルギーだ。それなら遮光してそのエネルギーを減らせばハウス気温の上昇を抑制できそうだ。図は換気率と内外気温差との関係を日射量別に表したものだ。室内に入る日射量が減れば、図のように内外気温差は減少する。ハウス外面(フィルムの外側)にネットなどの遮光資材を張れば、室内日射量を減らすことができるから、内外気温差も減少する。一方、遮光資材を室内に設置した場合、室内で発生する熱量は必ずしも低下しない。その理由は以下の通り。

 室内に入った日射は遮光資材に遮られ、作物や地面に到達する日射量は確かに減少する。しかし資材に遮られた日射の多くは、資材に吸収されるので、結局、資材から熱として室内の空気に放出される。遮光しても室内気温は大して下がらないというわけだ。ただしここで資材の色が重要な役割を果たす。黒と白の遮光資材を比べると、白の方が室内気温の上昇を抑える効果が高い。黒い資材は光の大半(80%以上)を吸収するので、遮光率が大きくても吸収した光の大半が熱となって室内気温を上昇させる。一方、白では吸収される光の割合が40〜50%で、残りは反射される。ハウスの外まで反射された光の分だけ、熱の発生が少なくなって、ハウス内気温の上昇が抑えられる。遮光率が30%の白資材だと、ハウス外に反射される光の割合は10%程度と見積もられ、その分、わずかだが室温上昇が抑えられる。

 白黒資材の比較で、もう一つ重要な点がある。光を吸収する黒の方が、白に比べて資材の温度が高い。温度の高い資材からはより多くの熱放射が出るから、その分、下で作業する人は暑く感じる。白と黒で遮光したハウスが隣接していたら、是非、体感温度を比べてほしい。遮光率が小さくて室内が明るい白の方が涼しく感じることも多いはずだ。


 
 
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